会議のあと、録音を聞き返しながら議事録をまとめる。地味に時間を取られる作業です。
最近は「会議に勝手に参加して、終わった頃には議事録ができている」タイプのAIツールが増えました。
ただ、見た目は似ていても中身はけっこう違います。
今回は主要な5つを、料金と無料枠で実際に比較してみました。

録音した音声を自分でアップロードして文字にするタイプのツールは、こちらで比較しています。文字起こしAIツール比較|無料・有料のおすすめと選び方。今回扱うのは、それとは別の「会議に自動で入ってくれる」タイプです。
「自動で議事録」にも、実は2つのタイプがあります
ひとまとめに「AI議事録ツール」と言っても、動き方が違います。
1つは、ZoomやGoogle Meetの「純正機能」として最初から入っているタイプ。
もう1つは、tl;dvやOtter.aiのように、どの会議ツールにも後から参加できる「専用アプリ」タイプです。
引っ越しでいうと、最初から部屋についている収納棚と、あとから買ってくる収納ボックスくらいの違いがあります。
ここ、意外と見落とします。純正機能だから安心・無料というわけではありません。実際どちらが得かは、この後の比較で見ていきます。
会議に自動参加してくれるAIツールを選ぶときの基準
比較する前に、見るべき点を整理しておきます。
- 無料でどこまで使えるか:文字起こしだけ無料か、要約まで無料か。ここが一番の分かれ目です。
- 対応する会議ツール:Zoom・Google Meet・Teamsのどれに参加できるか。
- 日本語の精度:対応していても、英語より精度が落ちる場合があります。
- 録画・文字起こしの保存期間:無料プランは数か月で自動削除されることが多いです。
- 参加のしかた:ボットが会議に「参加者」として入るか、会議ツール側の機能として動くか。社外の相手がいる会議では、ボット参加を嫌がられることもあります。ここは事前に一言断っておくと角が立ちません。
5つのツールを実際に比較する(2026年9月時点)
料金と無料枠を並べてみました。金額は為替や為替表記の違いで多少前後するため、目安として見てください。
| ツール | 参加方法 | 無料プランの範囲 | 有料プランの目安 | 日本語対応 |
|---|---|---|---|---|
| tl;dv | 専用ボットが会議に参加(Zoom/Meet/Teams) | 録画・文字起こしは無制限(録画は3か月で自動削除) | Pro 月額2,400円〜(年払い時。要約回数などが拡張) | 対応。精度は実用レベル |
| Otter.ai | 専用ボットが会議に参加 | 月300分まで、1回の録音は30分まで | Pro 月1,200分まで(ドル建て) | 2025年11月に対応開始とまだ新しく、英語より精度は落ちる |
| Fireflies.ai | 専用ボットが会議に参加 | 会議数は無制限、保存容量は1人あたり800分まで | Pro 月10ドル前後(年払い時) | 対応(100以上の言語に対応) |
| Zoom AI Companion | Zoomの純正機能 | 文字起こしのみ無料。要約・議事録の自動生成は非対応 | 有料のZoom Workplace(月14ドル程度〜)に追加費用なしで付属 | 対応 |
| Google Meet(Geminiのメモ作成) | Google Meetの純正機能 | 非対応。無料プランでは使えない | Google AI Pro(月2,900円)/Ultra(月14,500円〜)加入者向け | 対応(日本語を含む8言語) |
ここで結論を先に言うと、無料の範囲で「要約や決定事項まで」出してくれるのは、tl;dv・Otter.ai・Fireflies.aiの3つだけです。ZoomとGoogle Meetの純正機能は、文字起こしまでは無料でも、AIによる要約は有料プランが前提になります。
無料で使える3つ、それぞれの向き不向き
同じ「無料」でも、制限のかかり方が違います。道具箱で言うと、無制限だけど中身が薄い箱と、容量は少ないけど中身が濃い箱、くらいの違いです。
tl;dvは録画・文字起こしそのものに時間制限がなく、会議の本数を気にせず使えます。ただし録画データは3か月で消えるので、あとで見返したい会議は早めにダウンロードしておく必要があります。
Otter.aiは月300分(1回30分まで)という上限があります。週1回、1時間の定例会議があるだけで、月の無料枠は5回でほぼ使い切る計算です。日本語対応はまだ日が浅く、英語での利用のほうが精度は安定しています。
Fireflies.aiは会議の本数自体は無制限ですが、保存できる時間が1人あたり800分までという制限です。個人利用なら十分な容量ですが、長く使い続けると上限に近づく可能性があります。
Zoom・Google Meetの純正機能は「無料」の罠に注意
ここだけ覚えて帰ってください。ZoomのAI CompanionもGoogle Meetのメモ作成も、「元から入っている機能」というだけで無料ではありません。
Zoomは無料プランでも文字起こし自体はできますが、決定事項やToDoをまとめてくれるAI要約は有料のZoom Workplaceプランが前提です。Google Meetのメモ作成にいたっては、無料プランでは機能自体が使えず、Google AI ProかUltraへの加入が必要です。
普段からZoomやGoogle Meetを有料契約している会社員なら、追加の申し込みなしで使えることもあります。まずは自分の会社・自分のプランで対象になっているか確認してから、外部ツールを検討する順番がむだがない気がします。
ケース別:結局どれを選べばいいか
とにかく無料で試したいなら、時間制限がゆるいtl;dvから試すのが無難です。
複数人のチームで長期的に使うなら、Fireflies.aiの800分という制限に早めに引っかからないか確認しておきましょう。
すでに社用のZoomやGoogle Meetが有料プランなら、追加のツールを増やす前に、純正機能で足りるかを先に見ておくと余計な契約が減ります。
録音済みの音声ファイルをまとめて文字にしたい、インタビューやポッドキャストの書き起こしがメインという場合は、今回のような「会議自動参加」タイプよりも文字起こしAIツール比較で紹介したNottaやRimo Voiceのほうが向いています。議事録作成そのものの手順やプロンプトの組み方はAIで議事録・メモ作成を自動化する具体的な方法にまとめているので、あわせて読んでみてください。
まとめ:無料枠は「時間」より「機能」で区切られている
会議に自動参加するAIツールは、無料の範囲が「分数の上限」で区切られるタイプ(Otter.ai・Fireflies.ai)と、「機能そのもの」で区切られるタイプ(Zoom・Google Meet)に分かれます。
迷ったら、まず時間制限がゆるいtl;dvで試してみて、自分の会議の頻度と照らし合わせるのが一番早い気がします。
どのツールも無料プランの条件は変わることがあるので、契約前に公式サイトで最新の条件を確認してください。
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